Oral surgery

噛み合わせ治療(顎関節症)

全身の健康維持に大切な
「噛み合わせ」

噛み合わせが悪いと食事がしにくいだけでなく、歯ぎしりが起きやすくなります。また噛み合わせの悪さと歯ぎしりは、むし歯や歯周病の要因にもなるため、歯の不具合にも大きく影響します。
人間の歯は平均的に14歳くらいで生えそろいますから、長い人生の中で数十年にわたって使用します。そのため、歯を大切に使う意識をもっていただくことを当院は推奨しています。また、噛み合わせは健康維持に重要な役割を果たすので、歯の不具合や噛み合わせの問題に気づいたら、ぜひ早めに当院にご相談ください。

噛み合わせで起こる
「顎関節症」

これまで、顎関節症の主な原因は「噛み合わせの悪さ」だと考えられてきました。 しかし最近の研究では、顎関節症は一つの原因だけでなく、様々な要因が重なり合って発症することが明らかになってきています。
具体的には、「歯並びや噛み合わせの不良によって顎関節に負担がかかること」「もともと関節の構造が弱いといった身体的な要因」「ストレスや不安によってあご周辺の筋肉が緊張すること」、さらには「外傷による影響」などが考えられます。その他、日常生活での些細な習慣や癖なども大きく影響しています。
「頬杖をつく」「歯ぎしり」「噛み癖」「食いしばり」「うつぶせ寝」「猫背」「硬いものを食べる」「大口を開ける」など、このような癖や習慣も顎に負担がかかるため、顎関節症の要因となっている可能性があります。

噛み合わせと
顎関節症の関係性

顎関節症の原因は単体ではなく、複数の要因が絡み合って起こると考えられています。その中には、上下の歯を無意識に接触させてしまうTCHや、以下で紹介する「グラインディング」「クレンチング」「タッピング」も含まれます。
これらの状態が多いと筋肉や関節に負荷がかかりやすいため、機能障害などの問題も発生しやすくなるのです。

  • グラインディング

    上下の歯を噛み合わせた状態で左右にギリギリと歯ぎしりをする状態です。
    上下方向の強い力がかかっているうえに対合面をこすり合わせるため、歯や顎へのダメージが強く現れます。多くの場合、歯をこすり合わせる音がするため、周囲の人に気づかれやすいですが、中には無音でグラインディングをする人もいます。

  • クレンチング

    上下の歯を強く食いしばる状態です。グラインディングやタッピングのように音がしないので、人に気づかれにくい特徴があります。何かに集中しているときやストレスを感じているときに多くみられる現象で、自覚していない人も多いですが、顎の疲労を感じやすい場合、無意識のうちにクレンチングを行っているかもしれません。

  • タッピング

    歯をカチカチと細かく噛み合わせ続ける状態です。グラインディングやクレンチングのように強い力をかけないので、歯や顎へのダメージは比較的少ないとされています。しかし、トラブルの要因になることはあるので、カチカチと音がすることを人に指摘された場合などは、早めに当院にご相談ください。

顎関節の診断に
必要な検査

  • 顎関節の触診

    顎関節症の疑いがある場合、触診を行ってお口の開き具合を確認します。
    口を大きく開けることができない場合や、痛みや引っ掛かりなどがある場合は、その原因の確認を行います。また、「顎を上下させるときに、顎からカクカクと異音が聞こえる」といった症例に対しても、触診を行って頻度などの状態を確認します。

  • 咀嚼筋(噛む時に使う筋肉)
    の触診

    顎関節症の診断においては、咀嚼筋(噛むときに使用する筋肉:内側翼突筋、側頭筋、外側翼突筋、咬筋の4種類)と、顎二腹筋や胸鎖乳突筋などの噛む動作をする際に動かす筋肉の状態を知ることも重要です。そのため、上記の筋肉を触診してストレスのかかり具合などを確認します。

  • 顎関節の運動経路の記録

    当院では顎関節症の診断に役立てるために、顎運動解析装置を導入しています。この装置を使うことで、顎関節の機能解析や顎関節に起こっている問題を検査することが可能です。また、顎関節症の診断だけでなく、詰め物・被せ物などの補綴物を作製する際にも顎機能運動のデータは役立ちます。

  • 顎関節部のCT検査

    歯科用CTは3次元データを取得できるため、レントゲン写真の2次元画像では入手不可能な情報を得ることができます。また情報精度も高いので、顎関節構造の問題や骨の問題などの把握にも適しています。さらに、左右の顎関節を同時撮影可能な機種はまだ少ないですが、当院は患者さまの負担軽減のために、すでに導入しています。

姿勢に着目した噛み合わせ治療

むし歯ではないのに「歯が痛む」「口が開けにくい」などの不調を感じている方には、噛み合わせと深く関わる「姿勢」の乱れが見られることがあります。
当院では、お口の中の状態だけでなく、全身のバランスにも注目しています。姿勢の崩れが不調の原因と考えられる場合には、専任スタッフによる施術を通じて、顎の位置や噛み合わせを一人ひとりに合わせて丁寧に調整しています。

顎関節症の治療法

もし無意識に歯を合わせていることがある場合、なるべく早めにその癖をやめることが大切です。意識して歯を合わさないようにすることで、自然と起こらなくなってくることも多いです。
次のような行動認知治療法を試しながら、痛みが酷い場合は一度当院にご相談ください。

行動認知療法

無意識のうちに行っている行動が原因となることがあります。定期的に意識してチェックしたり、気をつけようとすることが逆に悪化を招く場合もあります。食いしばりの根本的な原因として、ストレスやその原因となる場所・状況を認識することが重要です。

マウスピースによる治療

マウスピースを装着することによって、顎にかかっている負荷を軽くする治療方法です。
マウスピースの素材や装着する時間は症状を踏まえて選択しますが、就寝時に装着するナイトガードを使用することが多いです。治療開始後1~2週間で顎の状態をチェックし、その後は数ヵ月ごとに通院していただきながら治療の効果を確認します。

日常での
セルフケアと予防法

顎関節症を予防するためには、日常生活でのセルフケアが欠かせません。
例えば、硬い食べ物を避けたり、歯ぎしりを防ぐためのマウスピースを利用することが推奨されます。
また、リラックスした生活を送るために、ストレスを上手に管理することも大切です。
正しい姿勢を保ち、顎に負担をかけない生活習慣を身につけることで、予防効果が高まります。

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